Interview メンバーインタビュー
サプライチェーン全体を見て、循環が続く形をつくる。
本部長・セールス
堀本 育哉 Ikuya Horimoto
サーキュラーデザインラボで、多様な業界向けに資材提案を担う堀本育哉さん。段ボール資材、プラスチック容器、印刷用紙など、事業活動に欠かせない資材について、経済合理性と環境配慮を両立する形をつくるため、大手企業や資材の製造・物流・商流に関わる関係者と日々向き合っています。
大学時代は開発経済学を学び、社会課題を持続的に解決していくためにはビジネスの力が必要だと感じた堀本さん。卒業後は業界最大手の紙専門商社に入社し、国内・海外営業、新規事業開発、オーストラリアの海外現地法人の経営に携わってきました。代表の木戸さんは商社在籍時の同僚で、人柄や仕事ぶり、何より社会課題に向き合うという想いを知っていたことも、ネッスーに参画するきっかけの一つになっています。
紙や資材の商流を見てきた経験を、「循環」が事業として続く仕組みづくりにどう生かしているのか。今回は、堀本さんがサーキュラーデザインラボで担っている役割や、仕事の中で大切にしていることについて伺いました。
循環を起点に、サプライチェーン全体を設計する。
Q. サーキュラーデザインラボでは、どのような役割を担っていますか?
堀本:サーキュラーデザインラボでは、主に営業を担当しています。企業が使う資材に対して、経済合理性と環境配慮の両方に向き合える提案をしていく仕事です。
扱っているのは、段ボール資材、プラスチック容器、印刷用紙などです。廃棄物や未利用資源を資材の原料として活用しながら、GHG(温室効果ガス)排出量を削減しつつ、企業が日常的に使い続けられる形をつくっています。
営業先は、資材を多く利用する大手企業が中心です。一方で、実際に仕組みをつくるためには、製造・物流・商流に関わる連携先との調整も欠かせません。資材を多く使う企業に対して、なぜ循環が必要なのか、なぜ経済合理性を担保したまま環境負荷の低減につながるのか、さらにはネッスーとの取引によって生まれる価値などをロジカルに説明して納得いただく必要があります。
環境に配慮しているから使ってください、だけでは続きません。「循環」が企業の調達として成立するためには、価格、品質、供給の安定性はもとより運用のしやすさ、社会的なインパクトまで含めて考える必要があります。そこを一つずつ整理しながら、丁寧に提案しています。
サプライチェーン全体を見る。
Q. サーキュラーデザインラボの仕事で難しいところは何ですか?
堀本:単純な「買って売る」だけではないところです。
資材は、原料から加工、物流、商流設計まで、いろいろな企業が関わって成り立っています。段ボール資材であれば、古紙原料、製紙、加工、物流、それに伴う商流と、複数の工程があります。プラスチック容器や印刷用紙でも同様です。
サプライチェーンの全体を見ながら、それぞれの連携先と調整し、最適な形を組み立てていく必要があります。
提案先、それも様々な業界の企業と話す一方で、製造、物流現場も理解しながら商流の設計を行っていく。業界の商習慣や、各連携先の立場もあります。その中で、どこをどう動かせば全体として成立するのかを考え、粘り強く向き合う必要があります。かなり地道で泥臭い仕事だと思います。
モノ、カネ、コトを理解しながら進める
Q. サーキュラーデザインラボの仕組みには、どんな特徴がありますか?
堀本:資材の循環や再利用の取り組み自体は、これまでもさまざまな形で行われてきたと思います。ただ、資材は原料、加工、物流、調達など多くの工程が関わるので、一社だけで全体を変えることは容易ではありません。
それぞれの工程に役割や事情がある中、価格、品質、供給の安定性を担保しながら「循環」を設計していかなければなりません。関わる方々が無理なく続く形をつくっていくのが自分たちの役割だと思っています。
ネッスーは、資材を扱う企業と、連携先である供給側の双方に向き合いながら、「循環」が日々の調達の中で選ばれ続ける状態をつくろうとしています。業界の構造や商流を理解し、関係者の立場を踏まえたうえで進めていく必要があります。
前職で商社という業界に携わってきた経験は、サーキュラーデザインラボの仕事にかなり生きていると思います。
商売の基本が提案の土台になる。
Q. これまでの経験は、今の仕事にどのようにつながっていますか?
堀本:前職では、商社で国内・海外営業、新規事業開発、海外現地法人の運営に携わってきました。メーカーから製品を仕入れ、顧客に卸す仕事から始まり、海外事業にも関わりました。
その中で、商流や物流、製造の仕組みを学べたことは大きかったです。原料の調達、製造から顧客に届き、どう使われ、最後はどこにいきつくのか、しっかりと全体を理解しながら提案を行う必要があります。
どうすれば「循環」が企業の調達として成立するのか、様々な業界の製造、物流、商流を理解しようとする姿勢はこの仕事ではかなり重要だと思います。
現場に入り、相手の立場から考える。
Q. 堀本さんが仕事を進めるうえで大切にしていることはありますか?
堀本:相手の立場を理解することです。
前職でオーストラリアの事業会社の運営に関わった経験は大きいと思います。
現地では、日本人は自分一人でした。言葉も文化も異なる環境では、「待ち」の姿勢ですと、誰も助けてくれず、動いてくれず、何も前に進みません。日系企業のやり方を一方的に押しつけるのではなく、まず相手の文化や考え方を理解することから始めました。営業先にも同行し、パブで同じビールを飲み、ラグビーにも詳しくなり、現地事業会社の社員になりきるような感覚で自分から飛び込んでいった記憶があります。
もちろん時間はかかりましたが、徐々に現地の方々が協力してくれるようになり、5年間の駐在業務を全うすることができました。今の仕事でも同じだと思っています。まず相手の立場を理解しないと前に進まない。「自ら飛び込んでいく」、その経験は今につながっています。
やっていることは地道で泥臭い。
Q. サーキュラーデザインラボに関わる人に、事前に伝えておきたいことはありますか?
堀本:サーキュラーデザインや環境配慮という言葉がありますが、実際に行っていることはかなり地道です。
製造、物流、商流を理解しつつ、関係する業界の商習慣や、各社の立場に配慮する必要もあります。その中で、最適なサプライチェーンを構築し、経済合理性とサーキュラーエコノミーを両立させることは一筋縄ではいきません。
こちらの都合だけで進めるのではなく、相手の立場や現場の事情を理解しながら、粘り強く交渉し、調整を重ねていくことが必要不可欠です。
現場に赴き、必要なことを学びながら、連携先と少しずつ前に進めていく。そういう地道で泥臭い仕事だと理解しておいた方がいいと思います。
社会性だけではなく、事業として続く形にする。
Q. サーキュラーデザインラボの面白さはどこにありますか?
堀本:「循環」を事業として続けられる形にしていくところだと思います。
サーキュラーデザインラボは、ネッスーが持続的に社会課題に向き合ううえでも重要な事業です。顧客、連携先にとってメリットが出ることはもとより環境負荷の低減にもつながり、ネッスーとしても事業として継続できる設計にしていく必要があります
社会性があるから使ってください、ではなく、企業にとっても選ぶ理由がある状態をつくる。ここが難しいところでもあり、面白いところでもあります。
自分が前職で携わってきた知識を使いながら、違う形で社会に向き合えることは、自分にとっても大きなやりがいになっています。
続けるためには、地道な仕事を積み重ねるしかない。
Q. これから入社を考える方へメッセージをお願いします。
堀本:サーキュラーエコノミーを実現、持続させていくためには地道に取り組む必要があると思っています。
製造や物流の現場を理解する、業界の慣習に配慮した上で連携先と調整するなど、「循環」が顧客の価値に資する施策になるよう何度も考え、調べ、提案していきます。
最初から完璧である必要はありません。目の前の相手に向き合い、分からないことを学び、必要なことをやり続ける姿勢が大事だと考えています。
大きくて、新しく、持続できる「循環」を共に作っていける仲間に出会えたら嬉しいです。