Interview メンバーインタビュー
前に進める人たちを、裏側から整える。
コーポレート・バックオフィス
佐々木 大輔 Daisuke Sasaki
サーキュラーデザインラボに関わりながら、ネッスー全体のコーポレート領域を担う佐々木大輔さん。経理・管理・法務確認など、事業が前に進むための土台となる業務を幅広く見ています。
紙業界最大手の専門商社に在籍していた頃に、代表の木戸と一緒に働いていた経験があり、木戸の仕事の進め方や判断の速さを知ったうえでネッスーに入りました。同社では、グループ会社の管理業務を通じて、会社で起こるさまざまな事象に向き合ってきた佐々木さん。数字や契約、法律、リスクの兆しに気づく経験は、現在のサーキュラーデザインラボを支える役割にもつながっています。
今回は、佐々木さんがサーキュラーデザインラボにどう関わっているのか、循環を事業として続けるうえで大切にしていることについて伺いました。
循環を続けるための、会社の土台を整える。
Q. サーキュラーデザインラボには、どのような立場で関わっていますか?
佐々木:自分は営業として前に立つというより、会社全体のコーポレート・バックオフィス領域から関わっています。
サーキュラーデザインラボは、資材を扱う事業なので、お金の流れや契約、取引条件、リスクの確認がとても大事です。事業部が売上をつくったあと、それがきちんと会社に入ってきて、次の活動につながる状態を整える。そこを見るのが自分の役割です。
売上は、発生した時点で会社のものになるわけではありません。請求して、入金されて、必要な支払いを管理して、初めて会社として次に進める状態になります。
家庭でいう家計管理に近いかもしれません。収入があって、そこから支払いを見ながら、ちゃんと暮らしが回るようにする。その会社版のような仕事だと思っています。
数字だけでなく、会社で起こることを広く見る。
Q. これまでの経験は、今の仕事にどうつながっていますか?
佐々木:前職では、長く管理本部やコーポレート領域の仕事をしていました。特に最後の数年間は、グループ会社の管理を担当していて、毎月の数字を見ながら「これは何ですか」「ここはなぜ増えていますか」と確認するような仕事をしていました。
数字を見るだけではなく、会社で起きることは幅広く相談が来ます。売上やコストだけでなく、契約や法務、許認可、在庫、リスクなど、会社を運営していくうえで起こることに一通り触れてきました。
そういった経験を重ねる中で、「この案件は、少し慎重に確認した方がいいかもしれない」というが感覚が身についていったと思います。サーキュラーデザインラボでも、新しい取り組みや取引が多いからこそ、見落としがないかを確認する役割は大事だと感じています。
資材を扱う事業だからこそ、確認すべきことがある。
Q. サーキュラーデザインラボならではの難しさはありますか?
佐々木:資材を扱う事業なので、関わる会社や工程が多いところだと思います。
原料、加工、物流、納品先など、いろいろな会社が関わります。取引が増えれば、その分お金の流れも契約も増えますし、確認すべきことも多くなります。
また、サーキュラーデザインラボは、環境に配慮した資材を扱う事業ですが、環境に良いからという理由だけでは続きません。価格や品質、供給の安定性、取引条件まで含めて、事業として成立する形にしなければいけません。
だからこそ、前に進める力と同じくらい、整える力も必要だと思っています。新しい取り組みを進めるときに、どこにリスクがあるのか、どこまで確認すれば進められるのかを見ながら、事業が続く状態を支えることが大切です。
信頼を守るために、見落としを拾う。
Q. バックオフィスとして大切にしていることは何ですか?
佐々木:サーキュラーデザインラボは、資材を使う企業や、製造・物流に関わる企業など、いろいろな関係者と一緒に進める事業です。
だからこそ、一つひとつの取引の中で信頼を積み重ねることが大事です。法律に反することや、倫理的に問題があることは当然やってはいけないですし、信頼を損なうような進め方になっていないかは見ておく必要があります。
もちろん、今はAIを使えば法的な論点を確認することもできます。ただ、どこに注意すべきか、どの程度慎重に見るべきか、どこまで確認すれば前に進められるかを判断するのは、人の経験が必要な部分もあります。
全部を一律に「危ないからやめましょう」とするのではなく、何が本当に重要なリスクなのかを見極めながら、事業を前に進められる状態をつくる。それが自分の役割だと思っています。
何も起きない状態を、積み重ねる。
Q. 仕事の中で「大変だ」と感じることはありますか?
佐々木:バックオフィスの仕事は、何かをやって「成功しました」と大きく見える仕事ではないと思っています。むしろ、頑張った結果として何も起きないことが大事だったりします。
資金の管理や契約、法務・リスクの確認などは、問題が起きない状態をつくる仕事です。だから、周りからは見えづらい部分も多いですし、すべてを全員に共有できるわけでもありません。
その意味では、抱えるものの重さはあります。会社の状況を見ながら、今何に気をつけるべきかを考え続ける必要がありますし、相談できる範囲が限られることもあります。
ただ、それも含めて役割だと思っています。サーキュラーデザインラボのように新しい取り組みが多い事業では、事業を前に進める人たちが安心して動けるように、裏側で整えておくことが大切だと感じています。
事業が広がるほど、守るべき線も増える。
Q. これからサーキュラーデザインラボが広がる中で、大切になることは何だと思いますか?
佐々木:事業が広がるほど、「これはやることなのか」「これはやらないことなのか」という線引きは大事になると思います。
サーキュラーデザインラボは、環境に配慮した資材を、企業が日常の調達の中で選び続けられる状態をつくろうとしている事業です。その中で、短期的には利益につながるかもしれないけれど、長く信頼される事業としては選ぶべきではないことも出てくると思います。
今はまだ人数が多くないので、なんとなく共通認識として持てている部分もあります。でも、これから人が増え、取引先も増えていくと、同じ判断が自然にできるとは限りません。
「何をやるか」を決めると同時に、「何をやらないか」も決まっていく。そこを守り続けることは、これからさらに大事になると思っています。
意味のあることを、事業として続けるために。
Q. これから入社を考える方へメッセージをお願いします。
佐々木:サーキュラーデザインラボは、環境にとって意味のあることに向き合っている事業だと思います。ただ、「環境に良いことをしているから、利益や数字は気にしなくていい」という事業ではありません。
むしろ、続けていくためには、かなり現実的に数字を見ますし、コストやリスクも考えます。資材を使う企業にとってもメリットがあり、供給側にとっても無理がなく、ネッスーとしても事業として成り立つ。そういう形をつくる必要があります。
入社して最初の数か月で、そのギャップにぶつかる人もいるかもしれません。想像していたよりも仕事のスピードが速い、求められる範囲が広い、と感じることもあると思います。
そのときに、一人で抱え込まないことは大事です。人によって成長のスピードも、無理なく力を出せるペースも違います。自分の状態を見ながら、必要なときには相談してほしいです。
サーキュラーデザインラボは、やさしさや願いだけで成り立つ事業ではありません。でも、循環が日常の調達の中で選ばれる状態を本気でつくろうとしている事業です。その現実も含めて関わっていける人にとっては、得られるものが多い環境だと思います。